共通ルートでは 姉と師匠にモテるテクニックと立ち回りを伝授
された主人公が 2 つの生徒会の間で行動をする過程の中で、各
ヒロイン達の気になる存在になっていく過程を描写しています。
個別ルートでは 叩き込まれたモテるテクニックと自分自身との
ギャップに苦悩しながらもヒロインと恋人関係になるために努力
したり、恋人関係になってからの問題に立ち向かったりする話を
中心に描写しています。
共通ルートに関して言えば、やや主人公の過剰な持ち上げが気に
なる以外は悪くないと思います。前作を踏襲して 777 人目の生徒
(スリーセブン)としての転入と言う形ですが転入時点で問題に
なっている文化部(天道会)と 運動部(月華会)の代理戦争と言う
部分での前作との違い。この部分は前作との変化を上手く描写して
いると言えます。そこから共通ルート終了までの流れは多少細かい
粗はいくつかありますが駄目と言う程ではないです。ですが、個別
ルートは兎姫の個別ルート以外はヒロインの魅力の描写を中心に
いているため、生徒会や選挙についてが雑になっています。さらに
拍車をかけるように印象的なHシーンを沢山挟むものだから余計に
話の展開を邪魔しています。逆に兎姫の個別ルートはHシーンを
おまけエピソードで補完する形を取った上に兎姫の発言を上手く
シナリオに組み込んで、生徒会や選挙についての描写も気になる
所がなかった訳ではないですが、上手く描写していましたので
ラストの力技を考慮しないのであればシナリオの完成度は
良作
と言っていいレベルだと思います。サブヒロインと言ってもいい
杏那の個別ルートに関しては尺の部分で細かい粗が結構ありますが
大筋では悪くないです。ただ個人的には告白シーンが、少々強引
すぎるのであんまり好きではないですけど。まとめとしては全ての
兎姫と杏那の個別ルート以外の個別ルートのHシーンを 4 つぐらい
おまけシナリオに回して生徒会や選挙についての問題をしっかりと
描写する。これぐらいはして欲しかったです。欲を言えばその上で
今と変わらないレベルで各ヒロイン達の魅力を描写出来ていれば
前作を上回るシナリオの評価をつけられたと思います。